全国一斉電話相談の報告

2012 年(平成 24 年)[秋] の全国一斉電話相談の集計結果の報告です。

シニアの悩み 110 番

2012 年 9 月 22 日(土)~ 23 日(日)に全国で開催されました。NHK のテレビでの放映及び 読売新聞 に掲載されましたので 関東では 2 日間で 76 件の悩み相談がありました。(全国 7 協会で 382 件)東北SLA協会は今回も東日本大震災のため参加できませんでした。


今回は「家族・親族の悩みと相続・遺言」の相談が多くあり、次に健康・医療の悩み相談がありました。相続・遺言の悩みは、常時上位に入っていますが、今回 2 位でした。

今回の社会提言は「歯止めが止まらぬ、親子関係の悪化」です

「繋ぐ努力」をしないと孤独化、孤立化が進みます

数年前までは嫁姑間のトラブルが家族関係の相談として多く寄せられていました。この問題は古く、もちろん現代も続いていますが、それ以上に深刻な問題となってきたのが親子関係です。


内閣府・「高齢社会白書」(24 年版)によりますと、三世代世帯は減少傾向である一方、高齢者のいる世帯は全体の 4 割、そのうち「単独世帯」「夫婦のみ世帯」が過半数占めていると述べています。 このように、核家族化が進み、親と子供が別世帯で暮らすスタイルが大変多くなっています。家族だから自然に繋がっているだろうと思い、お互いに配慮する努力を怠っていますと、 気がつけば音信不通になっていたり、日頃の疎遠な関係で、悩みを相談できない、あるいは終末期ケアも当てに出来なくなっているというような高齢者が思いのほか多いです。 その結果、当然「孤独化」「孤立化」が一段と進んでいくことが予測されます。こうならないためには、長い時間を掛けて普段から家族と繋がる努力をし続けることがなにより必要です。


出来るだけ早い時期に、できれば50歳前後から退職後の経済面も含めた「ライフプラン」を、夫婦・子供達と共同で立て、親子ともども納得した暮らしができるようにしていただきたいです。

「長引く経済不況も一因に」

子供世帯が失業、離婚、病気、障害などで自立したくても就職が難しくなりますと、少ないながらも安定している家族・親族を頼らざるをえないほど社会が厳しい状況になっています。 さらに親の年金を当てにして就職しない子供もふえているのも事実ですが、一方で経済的にも、精神面でも子供に頼れない厳しさや寂しさも親子関係を悪くしているかもしれません。